「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一が、一万円札の肖像画になる予定ですが、なぜ渋沢栄一が選ばれたのでしょうか？
また、日本よりずっと先に韓国でもお札の肖像画に使われていたそうですが、それはなぜだったのでしょうか？
渋沢栄一について調査してみました！
渋沢栄一が一万円札に選ばれた理由
お札の肖像はどのような基準で選ばれるのでしょうか？
とくに制約はないようなのですが、次のような理由で選定されているようです。
・日本国民が世界に誇れる人物で、教科書に載っているなど、一般によく知られていること。
・偽造防止の目的から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物であること。
引用：国立印刷局
選定される理由はそんなに沢山ないんですね！
では、１つ目の
“日本国民が世界に誇れる人物で、教科書に載っているなど、一般によく知られていること”
ですが、私も名前だけはなんとなく知っていましたが、一体なにをして教科書に載るほどの人物になったのでしょうか。
・1867年 ２７歳 徳川慶喜の実弟・徳川昭武に随行しパリの万国博覧会へ先進的な産業が軍事を視察し感銘を受ける。
・1869年 ２９歳 「商法会所」を静岡に設立。大蔵省に所属。
・1870年 ３０歳 官営富岡製糸場設置主任となる
・1872年 ３２歳 大蔵少輔事務取扱（いまでいう事務次官）になる。妙紙会社（現王子製紙）設立出願する。
・1873年 ３３歳 大蔵省を辞めて、一民間経済人として活動。
第一国立銀行（現みずほ銀行）開業・総監役になる。妙紙会社創立する。
・1875年 ３６歳 第一国立銀行の頭首になる。
・1878年 ３８歳 東京商工会議所を創立・会頭となる。
・1880年 ４０歳 博愛社創立（後に日本赤十字社・常議員）
・1885年 ４５歳 東京養育院院長となる。東京瓦斯会社創立（現東京ガス）
・1901年 ６１歳 日本女子大学校を開校する。
・1916年 ７６歳 実業家引退。京商科大学など実業教育機関の創設や各種の会社事業に尽力
どうでしょうか。現在でも誰もが知っている会社の名前が沢山でてきています。
ここにあげたのはほんの一部で、渋沢栄一は「道徳経済合一説」を説き続け、生涯に約500もの企業に関わり、更に養育院や孤児院など600以上の社会公共事業の支援並びに民間外交に力を注ぎました。
設立した主な会社（現在の名前）
- みずほ銀行
- 東京証券取引所
- サッポロホールディングス
- キリンホールディングス
- 王子製紙
- 東京ガス
- 東京海上日動火災保険
- 太平洋セメント
- 帝国ホテル
- 秩父鉄道
ちなみに、“bank”を“銀行”と訳したのも渋沢栄一と言われています。
こんなに日本のために尽力してきた渋沢栄一は教科書に載ることはもちろん、お札の肖像画にはなるべくしてなったのですね。
そして選定理由、２つ目の
“偽造防止の目的から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物であること”
この選定理由はクリアですね！
実は、渋沢栄一は１９６３年の千円札の顔を選ぶ際、伊藤博文と最終選考まで残りました。
が、当時の技術では髭がないと偽造されやすいという理由で、伊藤博文が選ばれました。
現在では技術も向上して、渋沢栄一も、髭がない女性も選ばれるようになったのですね。
韓国で初めてのお札の肖像画に使われていた！
なんと韓国の最初の紙幣の肖像画は、渋沢栄一だったのです！なぜなのでしょうか？
第一銀行が朝鮮半島に進出したのは１８７８年、関税の取り扱いなどを代行して朝鮮政府に深く関わり、日本の貨幣は朝鮮半島でも流通するようになっていました。
しかし日清戦争後、ロシアの影響力が強まると紙幣制度の改変のため、日本の貨幣の流通量は大幅に減りました。
そこで、１９０２年に「無記名一覧払い約束手形」として 第一銀行が大韓民国の許可なしに発行しました。
この手形は実質的な紙幣として 朝鮮半島で流通し大韓帝国は１９０５年に 正式な紙幣として承認せざるを得なかった という歴史があります。
いつから渋沢栄一の新札に変わるの？
具体的な日にちはまだわかりませんが、令和６年（２０２４年）に、新紙幣を発行する予定と発表しています。
一万円札は渋沢栄一の肖像画になるのと一緒に、千円札は、近代日本医学の父と言われている北里柴三郎の肖像画に。
五千円札は、女性教育の先駆けとなった津田梅子の肖像画になります。
まとめ
いかがだったでしょうか？
渋沢栄一はものすごい人物でしたね。
そして２０２１年のNHKの大河ドラマではなんと、渋沢栄一が主人公なのです！（主演はスーパーイケメンの吉沢亮さん！）
渋沢栄一の人生は順風満帆ではなかったようですが、どんなストーリーになるのか今からとても楽しみですね！
同じ埼玉県人として、こんなにも立派な方がいたと知って、とても誇らしい気持ちになりました！
最後まで読んで頂きありがとうございました！
